観戦記2008
第9回 頂点
DATE Jan 3rd(Hol)
PLACE TOKYO DOME
SCORE
  1Q 2Q 3Q 4Q
PANTHERS 10 7 0 0 17
IMPULSE 0 10 3 0 13
1Q 6:27 #11松田(大)Pass→#5森 12yds TFP#17砂原Kick
  10:17 #17砂原Field Goal 44yds
2Q 2:45 #9太田Field Goal 27yds
4:42 #26松森Run 23yds TFP#17砂原Kick
14:35 #20石野Run 1yrd TFP#9太田Kick
3Q 8:19 #9太田Field Goal 33yds
 
ポール・ラッシュ杯 QB 11 松田 大司
 
STATS
  PANTHERS IMPULSE
Touch Down 2 1
1st Down(ラン-パス-反則) 16(7-9-0) 22(8-14-0)
P-A-T 1point 2/2 1/1
2point 0/0 0/0
総獲得yds 265 397
攻撃回数 51 81
平均yds 5.3 4.9
パス 獲得yds 149 254
成功/回数 17/25 27/40
成功率 68.0% 67.5%
被インターセプト 0 2
ラン 獲得yds 116 143
回数 26 41
平均yds 4.4 3.4
FG 成功/回数 1/1 2/2
反則 回数 3 4
喪失yds 20 23
ファンブル 0-0 1-0
3rd Down Comversions 6/12 11/18
4th Down Comversions 0/0 0/2
Ball Possesion 24:14 35:46
 
 
この試合の観戦記
ついにパンサーズがライスボウルの舞台に立った。
「弱い」と言われ続けた2008年のチーム。
一つ一つ階段を上ってきて、ようやくここまで辿り着くことができた。
パンサーズのみんなは、ライスボウルでその真の力を発揮する。
 
選手たちがフィールドになだれ込んでくる。選手たちを迎える主将#44浅尾。
続いてベスト11が紹介され、勢い良く駆け込んでくる。
そしてコイントスは電工が勝利して前半をチョイスされる。
両チームの幹部がサイドラインへ戻り、立命はいつものオクラホマスタイル!
戦いの火蓋はついに切って落とされた。
 
-オープニングドライブ-
立命はキックオフでディレイの反則があるものの、電工のリターンは大きく許さず。
電工の自陣37ydsからのオフェンスとなるが、
立命D#陣は素早い集まりで止め、なんとスリーアンドアウトにしとめる。
電工#9太田のパントで立命は自陣21ydsからのファーストシリーズ。
まずはWR#2宜本へのパスをヒットさせて1yrdのゲイン。
ノーハドルからTB#42高野橋へのスイープはノーゲインとなるものの、
WR#31常包(雄)へスラントのパスをヒットさせてダウン更新!
さらにIフォーメーションからTB#22西田の左オフタックルが11ydsゲインして一発フレッシュ。
ショットガンからTB#33山本へのスクリーンが14ydsのゲインとなって敵陣侵入。
ここでこの日一番のプレーが飛び出す。
FB#41姉川が右SBの位置からモーションしてきた勢いそのままに電工DL#13山中を青天!
このプレーでは#26松森のランが3ydsくらいのゲインだったが、
電工DL#13山中を負傷退場に追い込んだのは前半大きく影響した。
これで勢いをつけた立命はWR#3尾崎・#31常包(雄)へのパスで4度目のダウン更新。
ワイルドキャットから#26松森のランはロスとなってしまうが、
#2宜本へのポストが19ydsのゲインとなってレッドゾーンへ!
そして最後はパスを受けたTE#5森がエンドゾーンへ飛び込んで先制TD!
TFPのKickも#17砂原が決めて7-0!
最高のオープニングドライブとなる。
 
-流れは完全に-
直後の電工のキックオフリターンは立命カバーチーム#81土井のタックルで大きくリターンを許さず。
電工2回目のオフェンスシリーズとなるが、立命D#陣の勢いは止まらない。
1st downでDE#57武知が電工QB#8高田をサック!
2nd downでは#7長谷川へのロングパスをCB#13滝澤が絶妙なパスカット!
3rd donwもRB#1小林をLB#99岸本がタックル&ファンブルフォースして
電工のオフェンスを2回連続でスリーアンドアウトへと追い込む。
パントはRET#1呉田が敵陣までリターンして、立命の2度目のシリーズへ。
ここまでは完全に立命の流れ。
TB#34橋本のランが16ydsの一発フレッシュ。
ワイルドキャットから#26松森へのランは2ydsほどのゲイン。
#22西田へのプレアクションパスが4yds。
3 and 4は#11松田(大)が左へロールしながらのパス。
#31常包(雄)がフリーになっていたのだが、キャッチミスでダウン更新にはならず。
嫌な流れになりそうなところだったが、K#17砂原が今季最長44ydsのFGを決めて10-0!
珍しく大きなガッツポーズを見せたK#17砂原。
それだけこのFGはチームに勢いをつけた。
 
-死守-
電工は3度目のオフェンスシリーズ。
#11武田のランが3yds、WR#81塚崎へのパスが16ydsでダウン更新。
#8高田のオプションキープで5yds、#1小林のランはタックルミスもあり13yds走られ
2度目のダウン更新を許してしまう。
立命陣41ydsから#20石野へのシャベルパス、#81塚崎へのポストなどで3度目のダウン更新。
さらに#3永冨へのパスでゴール前2yds進まれてしまう。
しかし、ここから集中力を発揮した立命D#。
#1小林のランをSS#12今西(亮)が2ydsのロスタックルにしとめ、
#20石野のランも止めて第1Qが終了。
エンドが変わると、電工に交替違反があって罰退し3rd To 6。
ここはDT#90久司の猛烈なラッシュからDE#57武知が2度目のQBサック!
FGは電工K#9太田に決められて10-7とされてしまうが、エンドゾーンだけは死守した。
 
-Unstoppable!-
直後のキックオフリターンはRET#1呉田が自陣26ydsまでリターン。
このシリーズ、最初にタイムアウトを取って落ち着いて入る。
まずは#34橋本の中央が3ydsのゲイン。
続いてFB#37大西が作った走路をTB#22西田が突っ込んで4ydsのゲイン。
さらに#31常包(雄)へのパスが通ってダウン更新。#1呉田へ8ydsのパスもヒット。
一回生QB#8谷口が登場して、#22西田へハンドオフ。このプレーが11ydsの一発フレッシュ!
その後は#11松田(大)のパスは失敗。ワイルドキャットから#26松森のパスも不成功になってしまうが、
3 and 10で#11松田(大)が電工D#を交わしスクランブル。
これが#34橋本のリードブロックも良く17ydsのビッグゲイン!
そして最後はやはりTB#26松森。
電工D#を飛び越え、スピードに乗って一気にエンドゾーンへ!
これで17-3と大きくリードを広げる。
 
-痛み-
直後のキックオフリターンは#19田原の好タックルでほとんどリターンさせず。
電工は自陣19ydsからのオフェンス。
最初のRB#33粳田のランを2ydsに止めるも、DE#92前田が負傷。
さらにWR#22下川へのパスプレーの最中にDE#57武知が負傷退場。
立命の選手に負傷が続く。
この後はロンリーセンターからのQBキープで9yds走られたりするが、
CB#13滝澤のロスタックルなどもあり、またもパントへと追い込む。
自陣9ydsからの4度目のオフェンスは#34橋本のランで一度はダウン更新するものの、
自陣30ydsでの4th down 1ではさすがにギャンブルできずにパント。
この試合、初めて無得点のオフェンスシリーズとなってしまった。
 
-残り2分-
前半残り2分で電工は自陣29ydsからのオフェンス。
なんとか踏ん張りたいところだったが、#8高田のQBキープ20ydsを皮切りに
#20石野へのスイングパス、QB#8高田のスクランブル、WR#86野口へのパスでダウン更新。
さらに再び#86野口へのパスでゴール前1yrdとされると、
最後は#20石野に押し込まれてTDを許してしまう。
しかし、17-10という立命にとっては最高のスコアで前半を折り返す。
 
-我慢の後半-
後半は立命のリターンから。
RET#1呉田が自陣29ydsまでリターンして後半最初のシリーズ。
前半最後の悪い流れを断ち切るためにもなんとか点を獲りたかったが、
#22西田のランは1yrd、#3尾崎へのパスも3ydsとまり。
3 and 6では立命のホールディングをディクラインされてロスオブダウン(パス失敗)。
後半ファーストシリーズはスリーアンドアウトとなってしまう。
この時のパントカバーもは良く、電工のリターンを許さず。
電工は自陣29ydsから後半ファーストシリーズ。
#20石野のランは#53相馬が2ydsのゲインにしとめるものの、
#1小林のラン、#8高田のスクランブルでダウン更新を許してしまう。
すると今度はパス攻勢。#7長谷川、#20石野へのパスで2度目のダウン更新を許すと、
#8高田から#7長谷川へのホットラインを通され、さらにはフリーフリッカーも決められてしまう。
立命陣12ydsでの3 and 1、ここで電工がフォルススタートの反則。
罰退して3 and 6となったプレーではパスを失敗に追い込んで、ここもエンドゾーンは死守。
電工K#9太田に33ydsのFGを決められてしまうが、スコアは17-13。
「まだ4点ある」これがディフェンスの精神状態に大きいアドバンテージをもたらしていた。。
 
-起死回生!-
電工はオフェンスで6分近くを消費していた。
立命に2度目の攻撃権がやってきた時には第3Qも半分を過ぎていた。
RET#1呉田の好リターンで自陣37ydsからのオフェンス。
最初の#34橋本へのスクリーンパスは失敗。
#22西田のランはLB#10東のタックルにあい1yrdのロス。
しかし、#2宜本へのパスで20ydsをゲインしダウン更新すると、
#89堀田へのパスで4yds、一回生QB#8谷口のキープが4ydsのゲイン。
敵陣36ydsまで進むが、次の3 and 2はパス失敗となりパントへ。
このP#3尾崎のパントが敵陣5ydsでアウトバウンズになるスーパーパント!
3分ほどしか消費できなかったが、フィールドポジションで有利に立つ。
第3Q11分26秒から電工のドライブ。
WR#81塚崎へのスラントのパス、#8高田のキープでダウン更新されると、
反則で罰退後には#20石野に右オープンをまくられてレッドゾーンを脱出されてしまう。
#8高田のスクランブルはDT#90久司が2ydsどまりにしとめるものの、
#1小林のラン、#2霊山へのパスで3度目のダウン更新。
第4Qに入り#8高田のキープで6ydsのゲインをされると、ここで立命D#がミス。
セットしてない間にプレーをされ、WR#86野口へのパスで立命陣へ侵入を許してしまう。
しかし、ここから立命D#陣が真の力を発揮。
#20石野のランをノーゲインにしとめると、DT#30南が#8高田をロスタックル!
3 and 12の#8高田のスクランブルも5ydsに止める。
電工はタイムアウトを消費して作戦を考える。
電工のチョイスは4 and 4からのギャンブル。
#8高田が放ったパスはSS#12今西(亮)の胸の中に!起死回生のインターセプト!
しかもこの時点で時間は第4Qの2分を過ぎていた。
 
-疲労-
絶好のビクトリードライブが回ってきた。そう思った。
#11松田(大)が#3尾崎へ17ydsのパスをヒットさせ敵陣に侵入すると、
#34橋本の中央のランが12ydsのゲインで連続フレッシュ!
しかし、さすが相手はパナソニック電工。KG戦や甲子園のようにはさせてくれない。
#22西田のランが#10東に1yrdに止められると、#26松森へのスクリーンは失敗。
#34橋本のランもノーゲインに抑えられて試合を決めるビクトリードライブとはならず。
#3尾崎のパントで電工を自陣15ydsまで追い込むものの、
ここからまたディフェンス。後半はほとんどディフェンスの場面になっている。
立命のD#陣にも明らかに疲労が見え始めていた。
電工はこのシリーズ、#20石野のランプレーがビッグゲインとなり
ピンチを迎えそうだったが、これが電工の反則で5yds罰退。
しかし、この後#1小林のラン、#2霊山へのパスでダウン更新を許してしまう。
さらに#20石野のラン、#22下川へのパスで2度目のダウン更新を許すと、
この後もジリジリと進まれて立命陣内へ。
#43矢盛のパスカットが出たところで、電工は敵陣43ydsの4 and 4。
ここは当然ギャンブルの選択。
立命D#の猛ラッシュがかかり、電工#8高田がスクランブル。
しかし、ここで#53相馬、#99岸本がタックルしてギャンブル失敗!
ダウン後に立命のパーソナルファウルを取られてしまうが、
それでも2回続けてのギャンブル失敗は電工に大きなダメージを与えた。
 
-勝利をもぎ取る-
電工のギャンブル失敗&立命のパーソナルファウルの罰退で
立命は第4Q残り4分、自陣30ydsからの攻撃。電工のタイムアウトは残り1つ。
ここはじっくり時間を使っていけばいいO#。
#33山本の1yrdラン、WR#83田中(翔)へのパス、#2宜本へのパスでダウン更新。
残りは2分37秒。
そこからはランプレーの連続。#26松森の右オフタックルで1yds。
#34橋本の中央は2ydsのロスになるものの、
#22西田のランが5yds出たところで電工がタイムアウトを取り、残り時間は58秒。
このパントでも大きなプレーが飛び出す。
電工RET#81塚崎のリターンを許さない#4町のタックル!
これで電工は残り52秒で自陣20ydsからのオフェンス。残りタイムアウトはなし。
#81塚崎へのパスをインバウンズデッドにしとめ、時間を流すことに成功。
しかし、再び#81塚崎へのパスをヒットされダウン更新を許してしまう。
この後、#8高田のパスは投げ捨て。#86野口への16ydsのパスで立命陣へ。
ボールをスパイクし残り13秒。
#2霊山へ8ydsのパスを通して残り7秒。ボールオンは32yds。
ここで#8高田がエンドゾーンに放ったヘイルメリーを掴んだのは...立命CB#24毛利!
電工WR#81塚崎がボールデッド後に奪ってボールを掲げたが、
審判はもちろんインターセプトで試合終了の判定!
 
この瞬間、立命館大学パンサーズの5年ぶり3度目の日本一が決定!
 
「Dead or Alive」を掲げた2008年。
あの弱かったチームが、ついに最後まで生き残った。
 
そして、#44浅尾が日本一の主将になった。
 
 
 
 
 
 
試合を振り返って
 
 
 
このゲームのスターター
Offence Deffence
TE 5 森 正也 4 DE 92 前田 和律 4
LT 56 市川 千裕 2 DT 90 久司 大貴 4
LG 73 余合 聡法 3 DT 30 南 奎光 2
C 62 西川 裕亮 4 DE 57 武知 大樹 4
RG 59 淺野 匡洋 3 LB 52 海島 裕希 4
RT 77 真田 康人 3 LB 99 岸本 裕輔 4
WR 31 常包 雄一 4 LB 53 相馬 明宣 3
WR 2 宜本 慎平 3 CB 13 滝澤 輝久 4
QB 11 松田 大司 3 FS 4 町 健太郎 4
FB 41 姉川 和章 4 SS 12 今西 亮平 4
TB 26 松森 俊介 4 CB 24 毛利 賢二 4
K 17 砂原 伸一郎 4 P 3 尾崎 健人 3
'08・春シーズンの観戦記
秋・第1回 「開幕」
 
秋・第2回 「苦悩」
 
秋・第3回 「迷走」
 
秋・第4回 「変化」
 
秋・第5回 「覚醒」
 
秋・第6回 「苦闘」
 
秋・第7回 「奪冠」
 
秋・第8回 「王座」
 
秋・第9回 「頂点」
 


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